Sunday, November 13, 2005

[農暦10月12日] 里芋の収穫とフランス暴動

[農暦] 10月12日 [月齢] 11.3 宵月 [潮汐] 若潮 [勝間の天気] 晴れ
二つのタイトルになんの関連もありません。話題は二つ、取り上げます。

荒川仲町通り商店街の話題で盛り上がっていましたが、勝間はその間、冬がやってきていました。気候がおかしい、温暖化だ、などなど口にしていましたが、今度は突然の冬気分です。夜中の温度が十度を下回りました。突然です、穏やかな移ろいでないのがやはり心配です。

畑に出てみると、里芋の葉っぱが大きく成長しています。根元の芋もいい具合ではないか、ということで掘り起こしました。少々小振りでした。今晩は芋の煮っ転がしでしょうか。日本酒を添えなければ。

新聞ネタから。このところのフランス国内での暴動に関する記事について。さすがフランス、市民革命や文化革命、レジスタンス運動を体験してきている国は違う。足元のしっかりしていない合衆国とは大違いです・・・
二人のフランス人の記事。一人はドミニク・モイジ仏国際関係研究所上級顧問。「・・・国民投票で欧州連合憲法を拒否して以来、ただでさえ欧州での存在感が薄れていた。今回の暴動で、「問題を起こす国」というイメージが欧州を越えて世界にも広がった。国際的な力の均衡を考えても非常に困ったことだ。」(日経新聞11月11日)
これに対して、歴史学・社会人類学者のエマニュエル・トッド、フランス国立人口学研究所研究員の記事はすごい、この暴動はフランスの文化だと語っています。

要点を上げると、

「・・・これはただの若者の犯罪や非行ではない。大きな社会的反乱であり、歴史的な文脈で捉える必要がある・・・」

「仏社会の本流に入り込めずに不満を抱える層が力ずくで意志を実現しようとする。フランスのきわめて伝統的なやり方だ。一七九八年の大革命がそうだし、十九世紀中の革命、一九六八年五月革命とも共通点がある」

「・・・車を燃やすことで仏政府が新たな政治的決断を下すなら、(車を燃やすのも)政治的行為といえる。新しいフランス人として社会に同化していく一過程だ」

ーーかつて「人種のるつぼ」といわれた米国は人種間の融合のない「モザイク」といわれる。

「暴動が今後も続け葉フランスが米国のような人種ごとにコミュニティーをつくる社会になるおそれはある。しかし、北アフリカ系はフランスで人種や肌の色を理由に差別を受けているわけではない。フランスは人種間の結婚も多く、長期的には米国よりも「るつぼ」に近い社会を実現するだろう」(日経新聞11月12日)

すごいですね、脇から見ていると単なる人種間の貧富の差と人種差別かと思っていましたが、彼に語らせるとフランスのきわめて伝統的で、歴史的で、文化的だと言い切ってしまうのですから。ノー天気な米国型民主主義など蹴散らされそうです。おもわず映画「アルジェの戦い」、取り出してしまいました。

No comments: