Wednesday, February 28, 2001

[勝間通信」 今年も御幣が路辻に

立春とともに、今年も勝間では春を迎える行事が始まりました。その一つが春祈祷、豊作を願って部落の入り口になる道筋に御幣が祭られます。我がアトリエは、かつて勝間から隣り部落への道筋にあり、ウグイスラインという自動車道路が整備されるまでは小中学校の通学路になっていました。いまでは山の中に入る人しか使っていませんので、我がアトリエ専用の路になってしまいました。

  部落からこの路にでる辻には道祖神が建てられています。このあたりの尾根沿いの路にはよく見られます。そこで部落の人たちは、豊作の神様に部落に留まっていただくよう祈願をかけた、それが春祈祷です。恐らく、農業を生業とする地方の多くでは、このようなことをしたのだろうと思われます。勝間部落では、老人会がこの行事を毎年続けているのだそうです。

 真新しい和紙と藁と竹でできたこの祈祷を見ると、春の到来を視覚的に感じさせてくれます。いよいよ畑の準備、昨年は水不足で小振りのものしか収穫できませんでしたので、今年は豊作を祝うことにしました。

(写真)かつては隣部落へ続く路、今ではアトリエ専用路

Monday, February 12, 2001

[勝間通信」 春が山から下りてきたはずだったのですが・・・

 2月4日は立春、勝間の乾いた色合いが急に変わり始めました。薄緑色が加わったのです。それに蕾だった梅が一輪ついに開きました。目に見えて春がやってきたのがわかります。

 勝間の棚田では、春は他でも知ることができます。毎年今頃、裏山の奥から鵞鳥の群のような鳴き声が始まると春なのです。一晩かけてこの鳴き声は山を下りてきて、まだ冷たい田圃の中で消えます。春がエルの求愛の音です。朝早く、蛙の群はまた山に戻っていきます。平穏な風景の中に、田圃には数多くの卵が残されます。

 ところが今年はどうでしょう。立春の翌日に聴いたラブソングは、その日の夜の雪とともに今日まで聞こえてきません。彼らはまた地中に戻ってしまったのでしょうか。

・勝間アトリエの気温変化を掲載します 
 
今回から、勝間アトリエの気温変化を載せることにしました。
左側のレベルが室内、青の棒グラフがその日の最高気温です。右側のレベルが屋外、赤の棒グラフで表されています。2月2日、立春の前が寒かったですね。ほぼ2.5度でした。屋外の測定器は、北側屋根庇裏に設置しています。日に当たることはありません。屋内は北側6畳、暖房はしていません。寝室に使っています。

 気温の他に、湿度・風向・風速・風力・気圧・降水量が測定できます。特徴がでたときには、ご紹介していきたいと思います。

赤:屋外(右) 青:屋内(左)