Monday, October 15, 2001

[勝間通信」 庭師はさすがに匠でした

湿潤な勝間の風景
夏のあいだじゅう、アトリエの整理などなどで畑をカミさん任せにしていたツケが回ってきました。庭先から辺り一面雑草で溢れかえってしまいました。庭木の枝も伸び放題、松の枝もボサボサです。ちょっと手に負えそうにありません。仕方なく庭師に入ってもらうことにしました。

雑草に始まり、庭木に雑木、崩れた段々、積まれたままだった切り倒した竹の始末。これで冬野菜の準備にかかれます。あとは刈り取った雑草と落ち葉を積み上げて堆肥をつくることです。

冬野菜に備えた畑
畑はアトリエの裏、斜面の上にあります。ほぼ三メートルの段差ですので、上がり下りが大変。そこで庭師が切り倒した雑木の枝を使って段々をつくってくれました。ほんの小一時間で二つの斜面に丸太の階段ができあがったのです。まあ、百姓のまねをしようと勝間に入ったのですから、これくらいのことは自分でやらなければならないのですが、まずはお手本を見せてもらうことになりました。

二年後には椎茸がでてくるホダギの元(左)庭師はいとも簡単に雑木で階段をつくった(右) 
残りの雑木の枝は椎茸づくりにと、日陰に積み上げてあります。庭師の手伝いできていたバッチャンが実にその辺りが詳しい。雑木に椎茸の菌をうちこむ時期とか、扱いの方法とか、ついでに干し柿の美味しい作り方まで教えを請うことができました。

その干し柿、今年は根持ち病とやらがはやったようで、実の多くが早々と落ちてしまいました。残ったわずかな実が熟すのを待ってつくることにしました。寒さが厳しい冬を期待することにします。

Monday, October 1, 2001

[勝間通信」 わが家の癒し系同居人

勝間アトリエの癒し系同居人
勝間では足早に秋が深まっています。来年を生き抜くために、生きとし生けるものが身体を小さくし始めました。銀ちゃん金ちゃんのヤンマトンボは姿を消し、赤とんぼが飛び回りはじめました。裏の雑木に生息していた青サギも、二周りも大きくなってつい先日姿を消しました。

 7月の猛暑は、柿の実を早々と落とす結果になりました。今年は甘い干し柿をあきらめるほかありません。ただ、毬を早めに作った栗はほくほくとして甘みを蓄えています。夏野菜も最後の収穫、実は小さいのですが、甘いトマトをいまでも楽しめることができます。
 
左からボボ・ビビ・チッチ。わが家の同居人です。不埒に家の中を動き回りますが、その大きさ故に癒し系の同居人として見て見ぬ振りをしています。

 左の彼は尿道結石を持病とし、さんざん獣医の世話になってきました。獣医が尿道管を太く短くする手術が必要と言って来たので、とんでもないと断り、自然治癒に切り替えました。目に輝きが無くなり、動きが鈍くなり、食事もほとんどとらず、猫塚の準備に取りかかったのですが、絶食は尿道への負担を軽くしたのか、いまでは身を引き締め軽々と動き回るほどに快復しました。

 彼、ボボは小さいときから内外かまわず失禁を繰り返してきました。数ヶ月に一度、通院しては尿を抜いてもらっていました。彼は病院に行くと体調がよくなるので、調子が悪くなると我々の目の前で失禁してみせます。それっと、獣医に連れて行っていたのがよくなかったようです。

 獣医は肥満が原因というので、いまではダイエットに励んでいます。体調はすこぶる良好の様子。人間も同じ動物です。癒し系から学ばされました。

Sunday, August 26, 2001

[勝間通信」 お盆が過ぎて秋がやってきた

台風一過、と思いきや、房総半島方面ではあまり影響ありませんでした。

ようやく事務所のなかが体裁を整えました。ほぼ二週間かかっての改装。「できることは自分でやる」で、床の補強と仕上げ材の張り込み、電話回線とLANの引き回しに、ブラインド吊り込みを。「必要?不要!」で、納屋の裏はゴミ?の山に。(ほんの一月前まで東京の事務所に置かれたものだったのに)
久しぶりに見た澄んだ雲 Aug/18/01
八月に入って千葉は冷夏ですが、水道水が急に冷たくなりました。ぬるま湯のようだった水も、手に気持ちよく感じられます。お盆が過ぎた18日、空は秋雲に。これから空気を美味しく吸えそうです。

[勝間通信」 伝統的日本家屋を事務所に改装

四十年経た伝統的日本の農家を事務所に改装しました。日本家屋、捨てたものではありません。千葉など温暖な環境では、高温多湿の日本の気候でも、日本家屋はやはり住むのに一番ではないでしょうか。屋根は瓦ですが、もし茅葺きならば夏涼しく、冬暖かい(お断りしておきます、我慢できる範囲ということで)、環境建築の代表といえそうです。
エントランス/和紙のロールブラインド
伝統的な日本の民家は、柱、梁だけのユニバーサルな構造システム(今の建築法規では許されていませんが、かつての和小屋は独立基礎の貫構造で、すぐれた免震性能を持っていました)、完全なモジュールで、畳・襖・障子など、スタンダードとして認知されていましたから、汎用性の高いものでした。

民家に使われた材料は、主にその土地で生産される自然の材料を使っていましたから、その土地土地での建物に工夫が必要でした。「地産地消」が原則ですから、流通に左右されることはありません。地方地方で、オリジナリティーの高い民家をよく目にすることができたものです。日本の民家が環境的建築といわれた所以でしょう。(世界のなかでも、「地産地消」で造られた民家はみなそうです)
会議室 昼と夜-1/二間六間のユニバーサル・スペース
東京の事務所であつらえた本箱や書類箱などは、移転が決まっていましたので、あらかじめモジュールに沿って設計しておきました。勝間に移っても、襖や障子をはめ込むように配置することができ、違和感もありません。
テーブル奥は中国茶器セットの台
来所の際には烏龍茶でおもてなしいたします
会議室 昼と夜-2/アトリエとエントランスを見る 
アトリエとの境は二間をアルミのブラインドで仕切る
職住一致で時間の余裕が生まれます。今までが往復4時間でしたから、いかに電車のなかで人間動物園の観察に使われていたことでしょうか。いまは、それに変えてお茶の時間に使っています。台湾で仕事をしていた際、あちらの会長さんが、酔った勢いで中国茶のポータブル茶会セットを購入、それを頂いたものです。ようやく相応しい場所がみつかりました。

簡素ですが、上質な時間を過ごしています。

Wednesday, August 15, 2001

[勝間通信」 雨不足の夏がつくってくれた勝間の野菜

7年前、鳥取の高原野菜畑で息をするとのどが熱かった体験を、今年も味わうことになりました。それも事務所の建て替えで移転しなければならない時期に重なるとは。それにしても余計なものが山のようだったとは。

・野菜が旨い!雨不足の夏がつくってくれた勝間の野菜

 今年の夏野菜はみずみずしく、甘く、味があります。梅雨時に雨が少なかったからだそうです。雨不足で困っている農家には申し訳ないのですが、家の裏が畑です。土が乾けば水が撒けます。おかげで毎日の食卓は野菜畑。畑は芸術家ですね。(写真)夏野菜の陳列

(写真)夏の桜、サルスベリの花
・夏の桜と突然のハナビ

玄関前のサルスベリ、今年の暑さはここでも見事な造形を作り出しました。夏に咲く桜の風情です。友人は、敗戦の8月に見た夾竹桃の薄い桃色の花を、暑さが厳しい夏になると思い出すと話していました。

招かれざる客は突然に来ました。出かけて戻ると、納屋の庇の下に野良犬が休んでいました。やけに人なつっこく、挨拶代わりにしっぽを振って待っていました。吠えることもなく、騒がしくもなく、少し前足を傷つけ、空腹そうでした。一応のしつけは心得ていて、他人様の命令にも従順に従います。柴犬の雌の雑種でしょうか、時節柄、「ハナビ」と呼ぶことにしました。
犬は飼ったことがないので、対応がわかりません。わが家にはすでに3匹の猫がいます。猫は「猫なで声」でやってきても、「猫っ可愛がり」しています。みな好き勝手にやっていますので、犬を飼うには、上下関係を明確にしなければならないらしくて、そんな生活には人間様がなじめません。それに、猫は保健所に登録する義務はありませんが、犬にはいろいろ束縛があります。

東谷(わが家がある棚田の谷はそう呼ばれています)のとこでは野良犬を飼っているらしいと、部落では早速話題になってしまいました。本格的に飼うとなれば厄介、しかしハナビを拘束するつもりもありません。ルール違反になるので、保健所に引き取ってもらおうかということになりました。しかし、その結末は知っていますから、気乗りしません。一週間十日と過ぎていきます。

猫たちともある距離を置いてつき合いも出きるようになり、夜の散歩には一家総出で部落の入り口まで降りて戻ってきます。猫たちは草むらに寄り道をしながら、ハナビは先頭を切って、人間様は夜の冷気を楽しんできます(さすがにこの暑さでも、太陽が落ちると徐々に涼しさがやってきます)。

異変を感じたのはそれから、お腹が大きくなってきたのです。はじめてハナビの生い立ちを考えました。自分たちのことすら十分に管理できない人間どもにとって、新しい生命への保証はできません。首輪を外した飼い主を避難するつもりはありませんが、昨今の人間社会の縮図を目の前にすることになったのです。

保健所の職員は、いつものことのようにやってきて、ハナビは東谷を離れていきました。夏のハナビ、一瞬の夏。

Sunday, June 24, 2001

[勝間通信」 ハンディー太陽熱充電器を使ってみる

幕張の仕事が終わって暇ができました。このまま暇のママ過ぎてしまっては困るのですが、まずは事務所移転に本腰を入れなければなりません。

身の回りに目をやると、勝間は雨後の竹の子と雑草で覆われそうです。二週間、三回に分けて草刈りを終えました。さっぱりとした気分ではじめに取りかかった場所を見てみると、もう草が伸び始めています。一呼吸終えてまた取りかかることにしましょう。

・腰にぶる下げ電池を充電 ハンディー太陽熱充電器を使ってみる
(写真)左からPDA/Handy Solar Charger/携帯電話充電器 どれも単4充電乾電池使用
 いつも持ち歩いているバッグには乾電池を使った道具が結構あるものです。CD・MD・MP3のミュージック系、デジカメにPDA、携帯電話の充電器、それに予備の乾電池等々。私は音楽系は持ち歩いていませんが、それでもかなりの乾電池を消費します。以前は使い捨てにしていましたが、一週間程度で5,6本もコンビニの回収ボックスに投げ込むのは気が引けるものです。かわってニッケルメタル水素充電池にしました。夜、充電器に差し込み、翌日換えをバックに納めてでかけます。

しかし勝間に移って、どこまで外からのインフラに頼らないで過ごせるかが一つのテーマだったのですから、電気も出きるだけ使わないで済ませたいものです。そこで目を付けたのがソーラー充電器。以前からあれこれ目にしていたものの、諸兄の使用感はおもちゃの域を出ないという意見が多かった。一応の評判を得ていたのがHPの表紙を飾ったもの。基本仕様は、乾電池タイプ充電池の充電ですので、汎用性があります。別途ケーブルを購入すれば、携帯電話・PDA・3Vデジカメなども接続、充電できます。

(写真)そのほかの乾電池使用機器にも有効 使い回しができ無駄がない

先日試してみたところ、仕様マニュアルに記してある目安、単3フル充電に14時間とありましたが、3時間も太陽に晒してみると、その日に使う分は十分なようで、電池切れの警告が出るようなこともありませんでした。ただ、単4電池では過充電になるむね書かれていましたので、電池を痛めないよう注意が必要なようです。本体価格は4千円ですから、べらぼうという値付けでもありません。

いままでのこの類で一番腹立たしい思いをしたのは、デジカメ。使い捨て専用電池が増えてきましたから、とても高価な電池を都度購入しなければならないこと。それにこれがすぐに底をついてしまいます。いざ撮影というときに警告ランプがつく、予備を持ち合わせていないときは車で探しに走り回らなければなりません。台湾で田舎に出かけるときには二つ三つ予備が必要です。最近、高解像度のデジカメや一部のPDA(下の写真のPDAは最新のものですが、一般電池が使えます)でも汎用乾電池を使えるものがありますので、それに移行させたいなと思っています。そうすれば日が照っている場所ならどこでも電気が得られます。サバイバルにはもってこいですね。

Thursday, June 7, 2001

[勝間通信」 どうみても五月は夏

久しぶりの勝間通信です。 本業の設計の仕事が竣工を迎え、その対応に右往左往していたからです。右往左往するとは、いい加減な仕事と思われるかも知れませんが、時代の要請に対応していたというのが正解でしょうか。

 幕張で集合住宅の設計に携わっていましたが、入居者内覧会で新しい住民から要望がでてきては、変更を繰り返していたからです。一昔前まではそんなことはありませんでしたので、時代が変わったというのでしょうか、ルールが壊れたというのか。今後の参考にしていこうと思っています。

わが家の畑からの眺め
・どうみても五月は夏

 木々や畑とともに生活していると、五月は夏です。そう考えると、学校の夏休みは夏の終わりから秋の始め、お盆は夏の終わり。田舎で生活してきた人たちにとっては当たり前だったのでしょうが、都会育ちはカレンダーが四季の目安。ほんの少し前までは、旧暦(台湾では農歴と呼ばれています)が使われていた場所も多かったようですし、実際、勝間のこの辺りでも作業の目安は旧暦で行っているようです。

 今日から日本列島の大部分が梅雨入り、雨期に入ったわけですね。雨期は夏、東南アジアと同じ、北に位置している分遅く始まります。

田圃の土起こし(撮影は5月始めです)
・棚田の田圃

 勝間の田圃は苗付け時期に悩んでいました。雨が少なかったからです。例年なら、4月の終わりまでには周辺一帯苗は植え終えていたのですが、平地より30メートルほど高い位置にあるここの棚田では、湧き水が少なく、先が読めないまま5月の連休に苗を植えました。

 幸いなことに、その後適当な雨があり今では稲は元気のいい姿を見せています。