炭がブームになっているようです。身体にいい、湿気を吸い取ってくれる、お米の臭いを取り除いてくれる、インテリアの飾り物にして臭いを吸収してくれる、環境に優しい、などなどいろいろな効用が評価されています。特に竹炭の話題が多いのですが、竹は本州を北限にして日本中に自生しています。成長が著しく早く、3・4年で使い物になりますし、春先の竹の子は棄てがたい魅力です。
いいことずくめのようですが、周りが竹林のところは手入れが大変です。ほおっておくと家の中まで押し掛けてきますから。それに里山から雑木が消え、植林された杉や檜は放置されたまま。いつの間にやら竹に浸食されてしまいます。勝間はまさにそんな状態にあります。川越の園芸農家の友人は、房総半島一帯にはびこる竹林は年ごとに増えていると感じたそうです。
二年前、下の園芸農家に 「これだけある竹を放っておく手はないですよね。今、竹炭は売れるそうですよ」、 の一言で彼は炭焼き小屋を建て、従業員を使って竹炭の製作に取りかかりました。この辺りでも、昭和30年代までは炭焼きが行われていたそうで、勿論その頃の炭は雑木のコナラ、ブナ、椎など。昨年亡くなられた部落のじっちゃんに聞いたことがあります。ですから下地はあります。しかし、先代先々代が高齢、または亡くなられたでノウハウの伝承はほとんどなかったようです。
園芸家は、勝間の先の炭焼きを生業としているところを覗いて焼き方を学んできました。後は実際に自分で試してみること。焼き上がっては見せてもらいました。生焼き、半焼き、焼きすぎ、何度か繰り返すうちに出来が良くなりました。竹だけでなく、炭にできそうなものを辺り構わず焼いてみます。右の写真にある招き猫の脇がその時焼いた松ぼっくりの炭です。光沢のあるしゃきっとした見事な炭になりました。丸竹の花差しとともにさっそく玄関に飾ってみます。・・・(つづく)
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